桑原健一郎華道教室いけばな展「余韻」

鹿王院にて桑原健一郎華道教室いけばな展が開催されます。

今年度は、藤井隆也氏新作展覧会とのコラボレーションに加え、非公開文化財特別公開も同時開催いたします。

特別公開では、室町時代に足利将軍家に仕えた文阿弥が伝える花伝書、鹿王院の開山春屋妙葩の法嗣である玉畹梵芳の描いた「蘭石図」の公開をしております。

⬛︎ 日 時 10月26日(土)・27日(日) 9:00〜16:00(16:30閉門)

⬛︎ 入場料 1,000円(拝観料として)

桑原専慶流ホームページ
https://kuwahara-senkei.jimdofree.com

桑原 健一郎氏instagram
https://www.instagram.com/ken161022/

桑原専慶流時期家元 桑原健一郎氏からのメッセージ

 昨年、屋号の引用元と思われる杭州の富春山へ散歩し、お花をいけたり、その場で郷土料理と共にゆっくりと時間を過ごしていました。江戸時代に、流祖が目指した気韻生動な在り方や、いけばなは、中国文化に対しての尊敬の念があったと想像しています。富春江を歩いたり、その場にいる人たちとの交流で感じました。そして、内省的になり自分が育った風土と比較し、自身に強く影響していることを認識しました。

中国では、響きを聴覚で感じ取り、内なる生命の脈動が伝わるものを、優れたものとし、日本では響きを、「にほひ」から感じ取り、生命の艶や色気を感じ取れものを魅力に思うそうです。

今まで漠然と、生き生きとしたいけばなを、模索していましたが、振り返ってみると中国的な生命の純粋さや、気品の高さを目指していたようです。近頃は、それらを意識しながら、薫る生命の色や、つやに興味が出てきました。

お弟子さん達と共に、それぞれの道を意識し、稽古を共にしてまいりました。まだまだではございますが、それぞれが醸す色気、すなわち生命の勢いをそれぞれの感覚で楽しんでいただけたら嬉しく思います。

鹿王院と屏風、そしていけばなの響きから生まれる、余韻を感じ取りに是非いらしてください。

桑原健一郎